2015/01/17 16:03:34

1月号 脳卒中予防のために



寝たきりとなる原因の4割近くを占める脳卒中、日本脳卒中協会が提唱している脳卒中予防十か条を基にお話しいたします。


1.手始めに高血圧から治しましょう

高血圧は脳出血のみならず脳梗塞の原因としても重要です。血圧コントロールのために大切なのは何よりも塩分制限、出汁などのうまみを活用してできるだけ塩、醤油、味噌などを控えましょう。漬物はもちろん、練り物や干物などの加工食品には多くの塩分が含まれています。食べすぎないようにしましょう。


2.糖尿病放っておいたら悔い残る

糖尿病は網膜症、腎症、神経症などの重大な障害の原因となる他に、血管の動脈硬化を進め脳梗塞や心筋梗塞を起こす率を高めます。アルコールはもちろん、清涼飲料水やお菓子は控える。よくかんで味わって食べる。主食・主菜・副菜をバランスよく取る。野菜や魚から食べ始めるなどを心がけましょう。


3.不整脈見つかり次第すぐ受診

 不整脈には治療の必要がないものもありますが、心房細動という不整脈では心臓の中に血栓ができます。この血栓が血流に乗って全身に回り血管に詰まります。脳の血管に詰まったのが脳梗塞の一種である脳塞栓で、突然に起こります。大きな脳梗塞となり、命を失ったり、寝たきりとなるような重度の麻痺を残したりします。何よりも予防が大切で抗凝固薬が使われます。


4.予防にはタバコを止める意志を持て

喫煙は多くのがんや心筋梗塞、肺気腫などの慢性閉塞性肺疾患の原因となるだけでなく、動脈硬化を進め脳血流を減らし血液凝固因子を増やして脳梗塞を起こしやすくします。


5,アルコール控えめは薬過ぎれば毒

脳卒中を予防するために適切な飲酒量は、日本酒換算で1日平均3合未満、できれば1日平均1合未満に抑えましょう。


6.高すぎるコレステロールも見逃すな

コレステロール高値は脳梗塞による死亡を増やします。


7.お食事の塩分・脂肪控えめに


8.体力に合った運動続けよう

運動には内臓脂肪を減らし、血糖や中性脂肪や血圧を下げHDLコレステロールを上げる効果があります。


9.万病の引き金になる太りすぎ

体重過多は糖尿病や脂質異常症の原因となるだけでなく、高血圧や心臓病、肝臓病など多くの病気を引き起こします。また膝や腰に負担をかけて日常生活を制限します。


10.脳卒中起きたらすぐに病院へ

脳卒中に限らず早期発見・早期治療がとても大切です。


今年もよろしくおねがいいたします。

■この記事の配信元:久喜医院